融解離脱

頼むから愛してクレメンス

アンダーザ死骸

「何してるの?」と言われてもなにもしてなかった。

完全に息の根も骨も抜かれた日常で花だけが仏壇に飾ってあった。

わたしの人生は何度終われば正しくなるだろうかとゾンビの思考をいまだにやめられなかった。


誰を否定してもわたしはみんなといたかった。Twitterは人生だったし、信頼できるのは顔が見える地下鉄の住人でも会社の屍でもなく匿名の文字だけだった。それを失ったのは自業自得だったわけだけど。誰かを傷つけることでしか生きてることが実感できなかったのは誰かを好きなだけなのに愛する人が家にいる人がいたからだと思う。もうなにもないけれど。


本当にもう、何もかもがなくなっている。

あれほど熱中した仕事も、背の高い誰かも、否定すべき窓際の女もいない。

ただただ言われた仕事をして定時に帰ればそれでいい、それだけでしょうもない金額が振り込まれていた。いつのまにか誰とも話さなくなったし、上司が嫌いになった。トラウマといえば簡単だし、夢みたいな男は好きだけど現実で触れる距離にある男は誰1人として床に落ちるゴミと共に変わらなかった。


自業自得を責めれば永遠に堕ちていけるけど、私はいまわたしの持てるだけの量を持って生きていきたいと思っている。許してくれない人もいると思うけど。